自分で作る安心感

私の場合は先の記事『なぜノートワークが効くのか? 私のギャンブル依存が止まった「安心感の仕組み」』では、私自身が「家族(妻)の理解」によって安心感を得たお話をしました。

家庭という安心して過ごせる居場所ができたことで、私の気持ちは大きく安定したのです。


自分で自分の居場所をなくしていた過去

ここで少し、それまでの私の胸の内をお話しさせてください。

当時の私は、何かにつけて自分に自信が持てませんでした。それでも他人に見下されるのが嫌で、いつも見栄や虚勢を張っていました。それが長年染みつきすぎていて、当時はなんの違和感もなく、それが自分の特徴だと思い込んでいたのです。

一方の妻は、田舎育ちの「クソ」がつくほど真面目な性格。コツコツと物事を積み重ねていく、地味でもしっかり者タイプです。
それに対して私は、ええ加減な部分と、こだわりが強い部分を両極端に持つ人間でした。

今思えば、結婚生活の中で妻の真面目さに少し窮屈さを感じていたんやと思います。
「ちゃんと話し合って自分の気持ちを伝えればいいやん」と思われるかもしれませんが、変に相手の気持ちを考えすぎる面もあって、何も言えませんでした。

結果として、自分自身で居場所をなくすような行動をとっていたのだと、今になってようやく気がつきました。


家族の理解がなくても「安心感」は作れる

このブログを読んでくださっているすべての方が、最初から「家族の理解」という最高の安心感を得られるわけではないことは、重々承知しています。

「自分にはそんな家族はいない」と絶望している方もいるかもしれません。

しかし、そこで諦める必要はまったくありません。
家族の理解がすぐに得られなくても、他者の力を借りて「安心して先へ進むための環境(外側の土台)」を手に入れる方法があるからです。

人間が一番不安を感じ、パニックになるのは「先が見えない恐怖」に対してです。まずは目の前にある現実的な不安を解消し、外側の環境を整えることから始めてみましょう。

具体的には、次の2つのアプローチがあります。

1. 家庭でも職場でもない「もうひとつの居場所」を確保する

家族に言えない、あるいは見放されている状態であっても、「自分のすべてをさらけ出しても否定されない場所」を1つ確保することで、強力な安心感が生まれます。

  • 自助グループや当事者コミュニティ(まさに楽生会など)
    「同じ苦しみを持つ仲間がこんなにいる」「自分だけではない」という感覚は、孤独感を打ち消し、大きな安心感の土台になります。
  • 専門家(カウンセラー、医師、司法書士など)の存在
    感情的な家族とは違い、冷静に「病気だから大丈夫、一緒に治そう」「借金は法律でこう解決できる」とプロの視点から守ってくれる安心感です。

2.「最悪のシナリオ」をはっきりさせて手続きを進める

借金や今後の生活など、現実的に迫っている不安をひとつずつ処理していくことで、脳は「安心」を感じ始めます。

  • 借金問題のクリア(債務整理の手続きなど)
    家族へのカミングアウトの有無にかかわらず、弁護士や司法書士に相談して「返済の督促(とくそく)が止まる」「毎月の返済額が確定する」という現実的な猶予ができるだけで、心に劇的な余裕が生まれます。
  • 「すべてを失ったらどうなるか」の事実確認
    「離婚されたら終わりだ」「自己破産したら人生終了だ」という漠然とした恐怖の「その先」を正しく知ることです。「離婚しても命までは取られない」「自己破産しても生活はできる」と、最悪のシナリオの具体的な対処法を知ることで、心のパニックが収まります。

落ち着いたこころがあってこそ、次へ進める

ここまでが、回復に向けた最初のステップである「安心の土台作り(環境編)」です。

実際に迫っている現実的な不安をひとつずつ解消していくことで、あなたの心の中に少しずつ「スペース(余裕)」ができていきます。

この外側の安心感(落ち着いたこころ)があってこそ、初めて次のステップである「ノートワーク1」に進んだとき、今の自分や将来の自分を冷静に考えることができるようになるのです。

一人で抱え込まず、まずはあなたができるところから、一歩ずつ「安心の土台」を作っていきましょう。